先々週のアウェイ サガン鳥栖戦を終えて2019シーズンも後半戦に突入しました。
愛するエスパルスはスタートダッシュに失敗し、監督交代に踏み切ったことで何とか上昇気流を捕まえ始めたところで14位での折り返しとなります。
今回は前半戦で見えた
➊課題 ❷収穫 ❸サポーターとして後半戦に期待すること
の三つの記事に分けて書いていきたいなと思います。
サッカー、そしてエスパルスへの愛が強すぎるがあまり、語彙力が崩壊すること多くありますが温かい目で是非最後まで読んでくださればと思います。
そして、今回からコーナーとして清水エスパルスの試合レビューを毎試合書いていきたいと思います。
宜しくお願いします。
前半戦で見えた課題
守備の崩壊
前半戦で見えた課題と言えば、間違いなく守備でしょう。
17試合を終えて37失点はリーグワースト
ヨンソン 前監督時代は一試合で3失点以上する試合が多く、失点の貯金があったので数字上では崩壊しています。
篠田監督に交代後は失点はしているものの守備の修正はできているように思えましたが、前節は引退を表明したサガン鳥栖の元スペイン代表 FW フェルナンド・トーレスの2得点を含む、計4失点で敗戦。まだまだ改善できたとは言えません。
篠田監督も勝利後のインタビューで『やはり失点してしまっている』と口酸っぱく話しており、後半戦でも恐らく簡単に改善できるものではないでしょう。
では、何が具体的な課題なのか。
ヨンソン前監督時代の失点パターンと篠田監督への交代後の失点パターンを紹介しながら、チームに存在する失点の原因を探りたいと思います。
ヨンソン前監督時のパターン
これは大きく分けて
➊ビルドアップ時のミス
❷リスクマネジメント不足
ビルドアップ時のミスからの失点
今シーズンのエスパルスはボールを保持することをテーマにキャンプから取り組んで来ました。
なぜなら昨シーズン、1年を通してのボールポゼッション率がリーグワースト2位であり、常に相手にボールを持たれる中で戦うことを強いられていたため、今シーズンは自らボールを保持することでより試合を上手く進めたいという考えがヨンソン前監督にはありました。
シーズン開幕後、自軍からGKを含め、ショートパスを使いながら敵陣に入ることを試みますが結果的にボール保持へのこだわりが自らの首を絞めることになります
ロングボールを極力減らし、ショートパスの選択肢を一番に持ちすぎてしまい、プレスを掛けられたDFラインが簡単に相手にボールを渡してしまうシーンが目立ちました。
よってボールがFWに届けられることは少なく、相手の前線の選手はエスパルスDF陣にプレスをかけ、困った挙句に適当なパスを乱発し、拾われ失点という負のスパイラルのような状況に陥りました。
これは単なるDF陣の技術不足、判断能力不足、周りのサポートの足りなさなど要因は多くあるものの、ドウグラスの離脱が一番大きかったのではないかと。
ドウグラスは得点という最大の役割のほかにボールを収めるという仕事も担っていました。
ビルドアップが上手くいかなくとも彼にロングボールを出せば身体を張りボールをキープしてくれるので、チームはそこを一つの『逃げ道』として頼っていました。
しかし、そのドウグラスがいなくなりチームは『逃げ道』を失うことになり、ショートパスもロングボールも繋げず失点に直結するミスを連発してしまいました。
リスクマネジメント不足
これに関しては今シーズンに限らずここ数シーズンの課題のように感じます。
つまり『攻撃時のカウンターへの備え』ということです。
エスパルスは基本的にボールを奪うと素早く縦を狙うショートカウンターを志向しています。
そのためショートカウンター発動時は前線に人数を掛けます。
しかし、カウンターがシュートまで行けず逆に被カウンターとなると、カウンターに人数を割いた分、後ろが薄くなります。
カウンターのリスク管理を怠ると、ものの数十秒で形勢逆転されることは往々にしてあるのです。
特にアウェイでの札幌戦は被カウンターの応酬でした。
いかにカウンターを完結させるか、いかに被カウンターのリスク管理を行うか。
篠田監督時の失点パターン
➊流れの中でのクロス対応
❷最終ラインのズレ
篠田監督になってからの失点パターンはこの二つが大きいのかなと思います。
流れの中でのクロスの対応
セットプレーを除くクロスからの失点は篠田監督の初指揮となったアウェイでの大分戦からの14失点中5点と3分の1以上です。
特にここまで主力として出場し続けているCBファンソッコの前でやられるシーンが多く、彼のプレースタイルとしてカバーリングなどの能力は高い反面、韓国人CBには珍しく空中戦に弱さがあるため修正は急務であると言えます。
ただ、これに関してはソッコだけの問題ではなく、いかにサイドが簡単にクロスを上げさせないかというところも考えなけばなりません。
最終ラインのズレ
ズレに関しては失点未遂が多く、篠田体制でやられたのはホームでのマリノス戦のみですが相手のミスや僅かなオフサイドで助かっている部分も多くあります。
ラインはタイミングを合わせて平行に上げる、下げる際は下げすぎないという部分の徹底をしなければオフサイドを取り損ねたり、セカンドボールを拾えないなど難しい状況を生みやすくなります。